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小説の色

小説の色_a0007078_1723478.jpg三島由紀夫の作品は、好みがわかれると思う。私は、ほどほどに、好き。それも、文体に、というよりは、彼の表現する色に、ひかれる。
「アレキサンドリア石のカフス釦」「絹の焦茶のスリップ」「沈んだうすい冬空のような青で染めたレエス」「ストッキングのうしろの焦茶の縦の線」「深紅のマニキュアと珊瑚いろのマニキュアの小指」悪趣味ギリギリだったり、繊細だったり。彼の求めた美意識が、伝わってくる。
私は、この色たちを、本の中で楽しむだけでなく、生活のなかに取り入れたい。「三島由紀夫の本に、出てきた色。」って考えるだけで、ロマンチックじゃない?

by privatecafe | 2004-08-23 17:36 | OTHERS...